ついにVALUで懸念していた問題が起きました。
他の誰よりも早く日本で一番最初にVALUでMBO(2017/6/12)した私からすると、自明の理といいますか、起こるべくして行った問題だと思います。
尊敬できるかなり頭の良い方でも、VALUに対しての誤認を多く見受けられたので、仕方がない部分はあるかなと思います。
株式を中心とした金融にまつわる多くの知識がないと、VALUの全体像を理解するのには少しだけ難しいのかも知れません。
まず問題を整理します。
VALUは、疑似株式なのか?それとも投げ銭(寄付)なのか?
答えは簡単で、明らかに、投げ銭(寄付)ではありません。
投げ銭は、見返りを求めない金銭の提供です。
もし投げ銭が行えるサービスであれば、最初からリターンがないことを明記して、VAの購入を行わせないと実現することはできません。
クラウドファンディングであれば、投げ銭は行えます。「リターンなし」を選択して、金銭提供を行う事もできるからです。
現状のVALUでは、将来的に良い優待が付くかも?と予断させる構造となっており、その部分がかなり曖昧なのです。
投げ銭ではない理由が、もう一つ。
それは、購入したVAが売買できてしまうからです。
売買できる前提があると、購入したあと絶対に売らない…という熱狂したファンの人以外は、売ることを前提に購入します。
売らないファンと、将来的に売りたい人が混在するサービスは、理論的には破綻しており、時間が経過するにつれてほころびが出てきます。
また、疑似株式なのかどうかについても議論があります。
もちろん証券取引とは全く同じではないことは当然ですが、証券市場のルールは、長い歴史の積み重ねによって非常に洗練されたものになっています。
VAが売買できること。VAがBTCで購入できること。BTCが換金できることを踏まえることが重要です。
些細な違いに目を向けるではなく、大きな視点でVAを捉える必要があります。
一言で述べれば、株式に似せたルール設定を課すことで、ほとんどの問題が解決されるのです。
VAの取引とは何なのか?
最も本質的な部分に目を向ける必要があります。
今回のように発行者が全VAを放出することは、投げ銭だけを行ってね…という宣言に等しい状況です。
将来的に売ることを前提に購入した人は、投げ銭を行ったつもりはないので、騙されたことになってしまいます。
ただこれは、ヒカル氏の問題というよりは、運営側のルール設定の問題であると思います。
VALU上場者に対して、優待を掲載することを必須にしなかったからです。
規約違反で対処するのではなく、いろいろなリテラシーの方が上場するのですから、仕組みとしてルールを設定し、何が違反なのかを明確化して対応すべき問題だと思います。
保有VA60%を放出すると違反なのか?100%放出すると違反なのか?明確な線引きを行うことはできません。例え100%放出したとしても、優待が必須であれば問題は発生しません。
現時点でヒカル氏が、全VAを放出した意図は不明です。もしかしたら全力で買い戻し?を企画しているのかも知れません。あるいは、ルール内だからOKだよね?と勘違いしている可能性もあります。このことは後々判明するでしょう。
いずれの場合にせよ、もっとVALUの仕組みを運営サイドが整えていなければならなかったのです。でないと購入者が不利益を被ります。これが一番あってはならないことだと思います。
優待を必須にしない方がサービスの拡大が早まりますので、心情的には分かりますが、VALUはサービスの性質上どうしても優待情報が必要なのです。このことがVALUの一番の問題であると考えておりましたので、6/15の時点で下記のような提言を行っておりました。
※そもそも「優待特典」を付けずに公開できてしまう部分に問題があります。
まだサービスが始まったばかりですので、仕方がないと思いますが、その内、優待特典必須に修正されるでしょう。ここは結構重要なポイントですので、文句が噴出してくる前にて、早めに対応した方がよいかと思います。運営の方…。。
今からでも遅くはありません。VALU上場者に対して、優待を設定を必須にした方が良いと思います。
ついでなので書いておきますが、優待には「成立する優待」と、「成立しない優待」があります。
ここの部分の理解が、かなりあやふやな状態で、優待情報を掲載している方が多く見受けられます。
例えば、1000VAが市場に出回っているとして、30VA以上保有の方に、30分間仕事のアドバイスします!という優待があるとします。
VA発行者は、一度発行したVAは自らがMBOしない限りは、永遠に30分のアドバイスを求められてしまう形になってしまいます。収入は一度切りで、サービスの提供は終わりがない…。これでは長期的には成立しません。
期間を設定して制限することも可能ですが、そうなるとVAの流動性はなくなり、発行者の信用は棄損してしまいます。誰も得してしない状況です。
このような負のループに陥らないようにする為には、優待の提供自体が、発行者のメリットにもなっている構造が必要です。
例えば、ある特定分野の専門的な情報をVA購入者に公開するとして、その情報公開によってさらにディープなファンが付くような構造です。
アイドルとかは、Youtuberとかはこういった仕組みを作れるような気がします。
もしくは堀江さんのように、あまり負担にならない握手とかサインとかを優待とするのも有効だと思います。
「優待の付加価値」=「VAの購入価格」ー「VAの売却価格」
ということで、私もよい優待情報を思いついたらVA公開を再開したいと思っておりますが、今のところまだアイデアがありません…。
文章は20分くらいですが、似顔3DCG絵の方は1時間くらい掛かってしまいました…。映画見ようと思ってたけど、まぁいいか…。
オーツボ 拝