3DCG漫画の作画技法は、まだほとんど開発されていない状況です。
そもそもマーケットがまだ一部のエロ漫画(ヒメカノ等)でしか認知されていないことと、誰も3DCG作画で連載漫画を作ろうと思っていない事がその原因です。
私は、10年後には20%、20年後には70%の漫画家たちが、3DCG作画によってマンガ制作を行う未来が訪れるのではないかと思っています。
現状ですと、一笑に付されてしまうアイデアに思われてしまうかと思いますが、かなりの確率で実現するのではないかと思っています。
根拠は、拙著「マンガロイドで大金を稼げ」で、いろいろと述べておりますので、そちらを参照して頂ければと思います。
とは言うものの、1年前に六角大王からDAZ STUDIOに使用する3Dソフトを切り替えたときには、私も、はたして本当に、3DCG作画でいわゆるマンガ的な世界を構築できるのかは、確信が持てずにおりました。
どこにもお手本がないこともあり、求めているイメージになかなか3DCG作画技術が追い付かず、苦悩する日々が続きました。休日を丸一日潰して、キャラクターのメッシュやテクスチャーをイジり続けた結果、とんでもない不細工なキャラクターが出来上がることもありました。
作業を続けているうちに、何が良いのか何がカッコいいのかが、分からなくなるのです。
これは、結構堪えます。
成功できる見込みがあればまだいいのですが、本当に3DCG作画で思うような絵を構築できるのか、分からない状況で作画技術の開発を続けることは、辛くもあり楽しくもあります。
「エクゾジャケット」は、11話目からフォトリアル3DCG作画に切り替えたのですが、12話・13話・14話…と制作を進めるうちに、少しずつ3DCG作画技術のノウハウを蓄積して参りました。
数日前に、14話目の制作が終わったのですが、ようやっと3DCG作画技術のの将来的な可能性に、心の底から確信が持てるようになりました。
これなら、自分の思い描くマンガ世界を構築できる!と…。
エクゾジャケットは、14話目で一旦制作を休止する予定です。状況が整えば、15話目以降も制作を行いたいと思っておりますが、漫画制作チームを組成し3DCGマンガを日本に定着させる為には、もっとインパクトのある作品が必要である…という判断からです。
※14話目は「マンガ on ウェブ」10月1日発売号で発表いたします。
年内には、新しい連載マンガ作品の発表ができると思います。
ぶっ飛んだ作品を、今までにないアイデアを満載して発表する予定なので、少々お待ち下さい…。