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【コラム】日本人俳優とハリウッド俳優の演技力について

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実は、ある作劇法を新しく考案しました。
小説、映画、ドラマ、戯曲、漫画等々、かなり広範な分野に渡っていろいろな制作手法を学んできたけど、この切り口の作劇法は、まだ聞いたことがない。意外な方向から物語を切り取り再構築する為、あまり着目されてこなかったのかも…。
結果を出した後で、もう少し自分なりの考えを深化させてから、いずれどこかで公表したいなと…。

 

で今回は、その作劇法の一部分を、少しだけ切り取った”演技力”についてのコラムです。
3Dキャラクターに演技を施すのは、かなり実写映像に似ているので、演技や演出について考えることが多くなりました。
そこで常々思ってきたことなのですが、なぜ、アメリカの俳優の方々は演技が上手いのか??

昨日、何気なくリビングで流れていたアメリカの連続ドラマ「glee」をチラッと見ていたのですが、出ているキャストの方々の演技が上手すぎてため息が出ます。脚本や歌が素晴らしいのもありますが、とにかく演技がうまい…。

あの人も、この人も、みんな上手い…。完璧に近いじゃないか…。なぜこんなに演技が上手いのでしょうか…。

 

日本のドラマを見ていると、微妙だなぁ…と思うことはあっても、うまいなぁ…と思うことは、あまり多くありません。一番多く見受けられるのは、しゃべるスピードの遅さ。普通の人間同士の会話は、もう少し早くしゃべっているので、ホンの僅かな遅さがリアリティを損ねている事が多いです。

うまい役者さんで、印象深いのは、菅野美穂。
1996年に放送された「イグアナの娘」というドラマがあったのですが、主演している菅野美穂は、まだ10代でしたが、圧倒的な演技力がありました。日本人の俳優の中では、ずば抜けています。この間の復帰作もちらっと見ましたが、やっぱり上手いです。
50代、60代になってくると、なぜか日本人の俳優もうまいなぁ…と思う方が増えてくるのですが、これは20年、30年掛けて演技力を磨いた結果が出ているのだと思います。

 

話は最初にもどりますが、

なぜ、アメリカの俳優は演技が上手いのか。

 

大きく3つの理由が考えられると思います。

1、俳優やディレクターの競争率が高いので、本物の人材が発掘される(結果が出ないと、すぐに仕事がなくなる)。

2、日本人の俳優の演技は、セリフのニュアンスまで感じ取ることができるが、外国の俳優の演技は、英語でしゃべっている為、ニュアンスが分からず、上手いと感じてしまう。

3、日本のドラマの場合、出ている役者のスキルにバラツキがあり過ぎる為、演技の下手な役者の方に、上手い俳優さんが全体のバランスを考えて、合わせてしまう。

 

以前、ストーリーアーツ&サイエンス研究所の岡田勲さんから聴いたのですが、アメリカで世に出てくるような俳優は、オーディション会場での演技だけで、審査しているディレクターを泣かすことができる人がいると…。何人もオーディションしているのに、その審査員を泣かせるというのは、並大抵の演技力ではありません。
世界中から人材が集まり、圧倒的な競争倍率を勝ち抜く俳優であれば、そんなバケモノみたい演技力を持っているのでしょう。選ぶ方の人材も、作品が成功しなければ、後がないフリーランスの方達が中心ですので、真剣です。

 

ちょっと別軸のお話になるかもしれませんが、「CSI:マイアミ」を観たことがある人であれば、「ホレイショ・ケイン」の渋さには、惚れ惚れすると思います。男の私からみても、信じられない程、渋いし、カッコいい。女性ファンが多いのも頷けます。

なぜ、こんなに渋いのか…。日本人では、こんなに渋い人を見たことがありません。

例えると、舘ひろしを10倍くらいにした渋さです。

どれほど渋いのか、お分かりいただけると思います。 そんな「ホレイショ・ケイン」を演じる「デヴィッド・カルーソ」の演技をよ~く見てみると、ある一つのことに気が付きます。

声が低く、ささやき声なのです。

たぶんマイクで拾えるギリギリの声で、ささやくようにしゃべっています。共演している俳優は、きちんとデヴィッドの声が聞き取れていない事も多いのではないかと思います。このようなささやくように低い声でしゃべる人間は実際には存在しないので、その違和感が魅力となっているのです。観たことがない方は、下記を見て頂けるとニュアンスが伝わると思います。

 

このような映像作品に特化した演技が開発されたのも、俳優たちの激しい生存競争がベースにあってのことだと思います。

日本の俳優の方で、まだこのような演技をしている方は観たことがありません。真似をしたとしても、現場に理解がなく、スタッフに止められるでしょうし…。

 

 

最近もう1つ、演技が上手い理由を発見しました。
撮影する側の能力の問題です。
演出技術、カット割り、1カットの長さ、ライティング、カメラ台数等々が、残念ながらアメリカの方が圧倒的にレベルが高いのです。上記を頭の中で補正して比較すると、日本の俳優の演技も、それ程悪いとは思えない状況が数多くある事に気が付きました。
ライティング一つとっても、日本のドラマは画面が明る過ぎます。ライティングを施した上で、リアリティを維持しながら日常の明るさに、どのように近づけるのかが重要です。アメリカの映画・ドラマですと嘘くさくない範囲で、ライティングを自然に施している場面が多いのです。画面に何が映っているのか分からないくらいの場合もあります。その他の技術にも圧倒的な差があります。

「なんだ、日本の俳優が悪いんじゃなくて、スタッフサイドの問題も大きいのか」と…。

 

こういった映像作品の演技に関する考察は、3DCG漫画においても、とても重要です。
3DCGキャラクターの演技が自然でなければならいですし、演出や、演技、ライティング、カット割り、アングル等も洗練させなければ、クオリティの高い絵を作ることはできません。

 

つい先日も、ポリゴンの調整やテクスチャーの調整に2~3日費やしましたが、これは俳優のオーディションやメイクを頑張っている状況に相当すると思います。モデリングが失敗すると、演技の下手な3DCGキャラクターになってしまいますし、ちょっとしたボリゴンやテクスチャーのニュアンス(メイク)が変わるだけでも、その後のキャラクターの印象が劇的に変わります。

 

今後、フォトリアルな3DCG漫画を制作する方々には、多くの情報量を詰め込める分、演技や演出、その周辺事項に関する多くの技術や知識が必要になってくると思います。

 

 

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